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津田直士のトピックス

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初めまして。作曲家・音楽プロデューサーの津田直士です。
 
名曲が大好きで、たくさんの名曲を探し、見つけ、聴いてきた僕が、これからこの連載で皆さんに心動かされる名曲をご紹介し、さらに作曲家ならではの視点で、なぜその曲が心を打つのか、解説していきたいと思います。
(曲には歌詞と曲という2つの要素がありますが、この連載では基本的に【曲】にスポットをあてていきます)
 
僕は30年以上音楽の仕事に携わっていますが、そもそも僕がこのような「音楽に生きる人生」を選んだきっかけは、いくつかの名曲との出会いでした。
 
 
☆ 衝撃の事件
 
小さな頃に「バラが咲いた」を聴いて何となく『曲に惹かれる感じ』に気づき、家にあったクラシックのレコードを聴いていると、何となく『音楽の魅力』に気づき・・・。
やがて、決定的な事件が僕の身の上に起きたのは、小学4年の音楽の授業でした。
 
その日は音楽鑑賞で、バッハの「小フーガト短調」を聴いたのですが、聴き始めた途端、僕は胸が苦しくなって、机に突っ伏してしまいました。
そして、生まれて初めての感覚を、はっきりと意識しました。
「心臓から涙が流れている!体が感動で泣いている・・・!!」
 
音楽で、体が変わるほどの感動を得ることを初めて知った日でした。
 
それからは、大好きだったベートーベンやチャイコフスキーのレコードの聴き方も、少し変わっていきました。
聴きながら、何となく「心が泣く」ような瞬間を探すようになったのです。
そうすると、今まで気がつかなかったところに、そのポイントはいくつもありました。
そして、その切なく美しいメロディーや、心を震わせる和音の響きが、自分の心を浄化してくれて、おまけに強いエネルギーで満たしてくれることに気づきました。
 
その力を持っているのは、クラシック音楽だけではありませんでした。
 
「Let It Be」がリピートで流れていたのは、ラジカセを選びに行った家電屋さんの店頭でした。
僕は目的を忘れ、聴いたことのないその曲を繰り返し聴き、そのメロディーの持つ魔力に取り憑かれ、その場を動けなくなりました。そう、あの感覚が、延々と続くのです。
その曲がビートルズというアーティストの作品だと知るのは、それから半年以上も先のことでした。
何しろ、まだ小学生でしたから・・・。
 
 
☆ 音楽人生と名曲マニアの始まり
 
やがてそれから3年ちょっと経った中学2年のある日、それまで弾いたことのなかったピアノをどうしても弾きたくなって、家にあったピアノを触っているうちに突然音楽の謎が解け、それをきっかけに、音楽と共に歩んでいく人生を、僕は始めました。
 
そんな僕にとって最も幸せな瞬間は、「初めて聴くのに心が泣く曲」と出会うことでした。
だから、そんな曲を探して、見つけたらゆっくり味わう、といったことをずっと続けていきました。
『名曲マニア』としての人生の始まりです。
 
中学生にもなると、ヒット曲や流行といった世の中の動きも分かるようになっていきます。
そうすると、ヒットして世の中では盛り上がっているのに、僕の耳には恐ろしくチープに響き、中身がないように感じる曲がたくさんあることに気づきます。
 一方で、アメリカやイギリスのヒット曲の場合は、ビートルズにつながる、強い力を持った曲がたくさん流行っているように見えます。
 
そして、僕の耳には恐ろしくチープに響き中身がないように感じる曲が日本ではなぜかちゃんと流行ってしまう、その背景には、作品の力ではなくその曲を流行らせる何か別の力が存在すること、また結局そういった曲は、一時的に流行ってもやがて廃れてあっという間に古くなっていくことに、気づきました。
 
 
☆ 名曲の鍵、作曲家
 
だから、僕は流行とは関係なく、心を揺さぶるメロディーや楽曲を色々な角度から探し求め、その鍵を握っているのが作曲者であることに興味を覚え、あらゆる名曲を自分の中に取り入れながら、作曲や作曲家への興味と強い想いをどんどん深くしていきました。
それはもちろん、自分自身が名曲を生みたくて、毎日作曲をしていたことと、無縁ではありませんでした。
 
そうして巡り会った、僕の心を揺さぶる曲を創る人達が、ポールマッカートニー、ポールサイモン、スティービーワンダー、ドンヘンリー、エンニオモリコーネ、バート・バカラック、中村八大、いずみたく、浜口庫之助、小林亜星、坂田晃一、大野克之、財津和夫、伊勢正三、松任谷由美、中島みゆきといった、ゼロから全く新しい名曲を生む、選ばれた才能の作曲家です。
 
彼らの名曲を聴きながら、その曲以前には存在しなかったメロディーが新しく生まれ、世界中に広まり、多くの人達の心を動かして幸せにしていくことの素晴らしさと、そういった名曲の持つ、計り知れない可能性について、僕は想いを強くしていきました。
 
 
☆ 名曲ナビゲーター
 
さて、そんな名曲マニアの僕はSony Musicの音楽ディレクターとなり、X JAPANのYOSHIKIと出会って音楽プロデューサーという立場で、そして更にその後、自分も作曲家となって名曲を送り出す立場になりました。
時代の流れと共に、僕が感動する名曲を生む作曲家も、YOSHIKIに加え、小室哲哉、槇原敬之、Mr.Childrenの桜井和寿、スピッツの草野マサムネ、aiko、BUMP OF CHICKENの藤原基央、 元Superflyの多保孝一、藍坊主
の藤森真一、dustbox・・・と増えていきました。
 
こういった背景を元にこの連載では、世の中にある名曲をどんどんご紹介しながら、名曲を生む現場にいる作曲家・音楽プロデューサーという立場を生かし、その曲がなぜ名曲なのか、といった秘密を、分りやすくご紹介していきたいと思います。
この連載をきっかけに、僕は『名曲ナビゲーター』という新たな役割で名曲をお伝えしていこうと思うのです。
 
 
それでは次回から、具体的に名曲を取り上げながらお話を進めていきたいと思いますので、ご期待下さい。
最初に取り上げる名曲は、X JAPANの「ENDLESS RAIN」です。

 
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【著者プロフィール】
 
津田直士 (作曲家 / 音楽プロデューサー)
 
小4の時 バッハの「小フーガ・ト短調」を聴き音楽に目覚め、中2でピアノを触っているうちに “ 音の謎 ” が解け て突然ピアノが弾けるようになり、作曲を始める。 大学在学中よりプロ・ミュージシャン活動を始め、'85年よ りSonyMusicのディレクターとしてX (現 X JAPAN)、大貫亜美(Puffy)を始め、数々のアーティストをプロデュ ース。
‘03年よりフリーの作曲家・プロデューサーとして活動。牧野由依(Epic/Sony) や臼澤みさき(TEICHIKU RECORDS) 、BLEACHのキャラソン、 ION化粧品のCM音楽など、多くの作品を手がける。 Xのメンバーと共にインディーズから東京ドームまでを駆け抜けた軌跡を描いた著書「すべての始まり」や、ドワンゴ公式ニコニコチャンネルのブロマガ連載などの執筆、Sony Musicによる音楽人育成講座フェス『ソニアカ』の講義など、文化的な活動も行う。
 
Twitter : @tsudanaoshi
ニコニコチャンネル:http://ch.nicovideo.jp/tsudanaoshi
 
 
moraで 津田直士の音楽を聴くことができます。
 
・プロデューサーとして作曲・編曲・ピアノを手がけた 
DSD専門自主レーベル"Onebitious Records" 『あなたの人生を映画に・・・』 
 
・プロデュースを手がける
mora Factory アーティストShiho Rainbow の『虹の世界』『Real』『星空』 
 
 
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津田直士「名曲の理由」バックナンバーはこちらから
 
 
 
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