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[1/20]【インタビュー】DSD専門レーベル「Onebitious Records」安眠ピアノアルバム完成記念・津田直士プロデューサーに訊く(後編)

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moraのお送りするDSD配信専門レーベル "Onebitious Records" 第3弾アルバム『Anming Piano Songs ~聴いてるうちに夢の中~』が配信中。単なる名曲のピアノ演奏作品ではなく、ひたすら"心の安らぎ"にフォーカスし、未だかつて世の中に存在しなかったほど優しいタッチで演奏された全12曲です。あえて曲間の無音部分が無い "ギャップレス再生"を活かした作品作りを行い、結果として「安眠」に適した……「最後まで聴けずに眠ってしまう可能性の高いアルバム」が完成。moraではこれを記念して同作のプロデューサーである津田直士さんへのインタビューを実施。後編ではボーカリストとして参加した「MIA CRYSTAL」さんを迎え、制作中の様子について語っていただきました。

>>前編はこちら

 


 

DSD配信専門レーベル "Onebitious Records" 第3弾アルバム
Anming Piano Songs ~聴いてるうちに夢の中~

1. G線上のアリア / 2. 白鳥~組曲『動物の謝肉祭』より / 3. ムーン・リバー / 4. アヴェ・マリア / 5. 見上げてごらん夜の星を / 6. 心の灯 / 7. ブラームスの子守歌 / 8. Over The Rainbow / 9. 夜想曲(第2番変ホ長調) / 10. 優しい恋~Anming バージョン / 11. ベンのテーマ /12. LaLaLu

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FLAC / DSD

 


 

――それで、今回のアルバムに合ったボーカリストの方というのは……?

津田 はい。究極に優しい、というピアノのスタイルは決定しているわけですから、そのピアノの持つ雰囲気に合う声や表現力を持っているボーカリストを……と考えて、すぐに最適なシンガーが浮かびました。 それが『MIA CRYSTAL』さんです。 彼女は『井上水晶』というシンガーソングライターとしても活動していて、僕は一年ほど前からその声にずっと惹かれていたんですね。 それに、以前ライブを観た時の優しくて穏やかな人柄も印象に残っていて、最適だな、と感じたので、すぐに連絡をとって内容を説明したところ、快く引き受けてくれました。

――今日はMIAさんもいらしてるので、ぜひ参加して下さい。

MIA こんにちは。よろしくお願いします。

――透明感があってとても暖かい声が印象的でした。

MIA わあ、ありがとうございます。

津田 デモレコーディングしてみたら僕のイメージにぴったりだったので、すぐに制作をスタートしました。

――MIAさん、いかがでしたか?レコーディングに参加されて。

MIA そうですね、私はいつもシンガーソングライターとして自分の作品を表現しているので、今回はまず最初に「ああ、歌詞がないんだ」と思いました。

津田 あはは、そうだよね。 「どう歌いましょう?ア~ですか?ウ~ですか?」って訊いてたもんね。

MIA ああ、そうでした! それと、津田さんがイメージしている声を、自分なりにどう発声してどう表現すれば良いのか、試行錯誤しました。

津田 僕はね、試しに歌ってもらった瞬間、「ああ、声はイメージ通り、ぴったりだな」って思った。 あとは強さをどうするか、メロディーをどう歌うか、だったよね。考えたのは……。

MIA そうなんです。それに、あの声って、自分の歌い方のレパートリーをもとにして、新たに探して見つけた声だったんです。

 

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津田直士さん(左)とMIA CRYSTALさん(右)。

 

――歌う上で「安眠」というテーマはいかがでしたか?

MIA はい。そこは安眠というより、津田さんから「お母さんが赤ちゃんを優しく抱っこする感じで」と言われたイメージを大事に表現してみたんですが、それが幸いちゃんと「安眠」につながったようでした。

――レコーディング中の苦労とか、ありましたか?

津田 「安眠」というテーマのために、今回はちょっと特殊なやり方でレコーディングしたんです。 今回、曲間がないですよね? それと同じ意味で、メロディーとメロディーのすき間がほとんど無いように工夫してボーカルをレコーディングしたんです。

MIA そう、そう。試行錯誤の結果、『互い違いレコーディング』をあみ出しましたよね。

津田 ね。あと、眠くなったり(笑)

MIA あー!ありましたね。(笑) もちろん、ずっとではないですけれど……。 「ムーンリバー」を始めとして、今回レコーディングしたのが、私の好きな曲ばかりだったんです。 私自身、クラシックピアノを長い間やっていましたし。 だから、歌いながら「何て美しいメロディーなんだろう……」って感動してレコーディングに臨んでいたんです。でも、場所によっては歌い方や表現を工夫しながら何度も歌い直したりすることもあって、そんな時に何故か妙に眠くなったりして……(笑)

津田 あはは、実は今回のアルバム、ピアノの調律が444Hzと、普通より少し高めなんです。 そうすると聴いた人がとてもリラックスできる周波数が出るんですよね。 さらにその上で、僕なりに安眠するような『究極に優しいピアノ』で演奏しているので、MIAちゃんが眠くなるのはしょうがない。(笑) 決してボーカルレコーディングなのにMIAちゃんの気が緩んでいる……というわけではないです。(笑)

――うちの制作担当者が「アルバム全部聴いてみる」って言って、実際に途中で眠っていましたから……(笑)

津田 あはは、そうでしたか。 僕も……レコーディングの後、音の細かい調整をする編集という作業をするんですが、その作業中は、本当にひたすら眠気との闘いでした。(笑)

――それにしても、津田さんのイメージ通りのボーカルがレコーディングできて良かったですね。

津田 そうなんです。先行してクラシック5曲でMIAちゃんのボーカルを聴いているうちに、他の曲をどうするか、イメージが湧いてきまして。

――そういえばクラシックの5曲が決まったところで、さっき話が止まってましたね。(笑)

津田 僕の究極に優しいピアノにMIAちゃんのボーカル……となると、クラシックだけではなく、ポップスのスタンダードナンバーもありだな、と思いまして、僕なりに心に優しい名曲を選んでみたんです。 早速これもまたピアノのデモレコーディングを試してみたら、クラシックの5曲と全く違和感のない音になったので、これはいけるな、と。

――MIAさんのボーカルも歌詞がないためか、全曲ちゃんと同じテイストですよね。

津田 はい、その通りです。 試しに何曲かメドレーとしてつないでみたら、とてもきれいな流れになりまして、安心しました。 そして、10曲が決まったところで曲順を考えまして、さらにオリジナルなピアノフレーズでつなぎたい……と思った2つの場所に僕のオリジナル曲を配置しまして、全体の流れが決定したわけです。

――津田さんのオリジナル曲も素敵でした。

津田 ありがとうございます。

――安眠に最も適したアルバムの完成ですね。

津田 はい。無事マスタリングも終わったあと、完成したアルバムを流しながら、MIAちゃんと乾杯したビールが美味しくて!!

――ビールも入って眠くなりませんでした?(笑)

MIA 嬉しくて、さすがに眠くはなりませんでした(笑) 大好きな曲がいくつもあったので、改めて収録した曲の素晴らしさを津田さんと語り合いましたね。

津田 あ、そうそう。 このアルバムは、安眠だけでなく、心を癒して優しくしてくれるアルバムでもあるので、それぞれ自由に楽しんで頂けたら、と思うのと、MIAちゃんが言ったようにメロディーがとても美しい名曲を僕なりにちゃんと選んで創りましたので、純粋に音楽を楽しんで頂けたら、なお嬉しいです。

――確かにそうですね。人間関係などで心が疲れた時などに聴くと、とても癒されそうですよね。

津田 はい。そんな風に聴いて頂けるのは、僕が最初創ろうと思ったアルバムのイメージそのものなので、とても嬉しいです。

――今回はお二人にたくさんお話しして頂き、本当にありがとうございました。

 


 

【プロフィール】

津田直士 (作曲家 / 音楽プロデューサー)
小4の時、バッハの「小フーガ・ト短調」を聴き音楽に目覚め、中2でピアノを触っているうちに “音の謎” が解け て突然ピアノが弾けるようになり、作曲を始める。 大学在学中よりプロ・ミュージシャン活動を始め、'85年よ りSonyMusicのディレクターとしてX(現 X JAPAN)、大貫亜美(Puffy)を始め、数々のアーティストをプロデュ ース。 ‘03年よりフリーの作曲家・プロデューサーとして活動。牧野由依(Epic/Sony)や臼澤みさき(TEICHIKU RECORDS)、アニメ『BLEACH』のキャラソン、 ION化粧品のCM音楽など、多くの作品を手がける。 Xのメンバーと共にインディーズから東京ドームまでを駆け抜けた軌跡を描いた著書『すべての始まり』や、ドワンゴ公式ニコニコチャンネルのブロマガ連載などの執筆、Sony Musicによる音楽人育成講座フェス「ソニアカ」の講義など、文化的な活動も行う。

FB(Fan Page) : https://www.facebook.com/tsudanaoshi
Twitter : @tsudanaoshi
ニコニコチャンネル:http://ch.nicovideo.jp/tsudanaoshi

【連載】

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MIA CRYSTAL

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福岡出身。 3歳からクラシックピアノを習い始め、 6歳から作曲を学ぶ。 11歳から14歳まで中国・北京に暮らす。 その後、16歳からシンガーソングライターの道へ。 2012年6月に上映した、東映アニメーション映画 「虹色ほたる~永遠の夏休み~」の劇中歌として、 松任谷由実さんの「水の影」を歌う。 2014年、慶應義塾大学卒業。おもに関東圏でおこなうライブ活動の他、 テレビ・ラジオ出演、CMソングへの参加、 有名アーティスト楽曲のコーラスなどの経験を積みながら、オリジナルソングでのメジャーデビューを目指し、精力的に活動中。

 

 

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