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[3/27]【連載】pal@pop「ハイレゾ時代のDTDM」第4回:「世界はEDMだぁ~!!」

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 「良い音で卓上で踊れ!」というテーマを掲げて始まったこのコラム、前回はボーカル論について書きましたが、今回は「ダンスミュージック」に話をフォーカスしましょう。DTM(デスク・トップ・ミュージック)とEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)を合わせた造語「DTDM」(デスク・トップ・ダンス・ミュージック)がタイトルのこのコラムですから、内容を本筋に戻すという感じでしょうかね。

 

 というか皆さん、そもそも「EDM」って知ってますか?聞いたことはありますか?

 

 Wikipediaによると「シンセサイザーを用い、主にクラブにおいて人々を躍らせるという目的のもと作られる音楽」とありますが、最近は意味合いが違ってきています。2千年代後半から世界的にダンスミュージックの一大ムーブメントが巻き起こっているのですが、アメリカ、ヨーロッパ、南米など世界各地で行われる野外フェスには20〜40万人もの人が集まり、トップDJは年間数十億円を稼ぎ、デジタルストアやラジオオンエアーなどの総合ヒットチャートに普通にダンスミュージックがチャートインしてくるようになりました。

 

 そんなムーブメントを巻き起こしているエレクトロニック(電子音的)なダンスミュージックを「EDM」と呼ぶようになったんですが、例えば80年代にハードロックがビルボードの常連になりお茶の間に浸透したように、また90年代にヒップホップが同じようにポップスとして認知されたように、「EDM」はもはや一過性のムーブメントではなく、ロック、ヒップホップ、R&Bなどと肩を並べるポピュラーミュージックのジャンルの一つにまで成長したと言われています。

 

 「エレクトロニックなダンスミュージックってどんなの?」という方もいるでしょう。分かりやすく言うと「サビがインスト」です。例えば普通のポップスでは、Aメロ→Bメロ→そしてサビで一番盛り上がって歌いますが、EDMではAメロ→Bメロ→ときて一番盛り上がるサビ(EDM的にはドロップと言う)で歌が無くなり、機械的なビートとシンセサイザーのメロディーだけになります。そこで大盛り上がりで踊るワケです(笑)。

 

 一曲聴いてみましょうか。世界中で大ヒットして一昨年から去年にかけてラジオや有線でもかかりまくっていた曲なのでご存知の方もいるかと思いますが……。

 

Swedish House Mafia - Don't You Worry Child ft. John Martin(ダウンロードはこちら

 

どうでしょうか?ジワジワと盛り上がっていって、サビ(ドロップ)で歌が無くなり、機械的で力強いビートとシンセサイザーのメロディーで大盛り上がりする感覚が分かりましたでしょうかね。

こういう曲もあります。

 

David Guetta - Shot Me Down ft. Skylar Grey(ダウンロードはこちら

 

 この曲はサビ(ドロップ)で歌が無くなるだけでなく、キックドラムとシンセサイザーのメロディーのみになってしまいます。こうゆう曲はEDMではけっこう多いんですが、音数が少なくなることでキックドラムが強調されて、大音量で聴くと体を動かさずにはいられなくなります(笑)。めちゃめちゃ盛り上がります♪

 

 もちろん歌の入ってないインスト曲もいっぱいありますし、プログレッシブ・ハウス、エレクトロ・ハウス、フューチャーハウスなどジャンルも細分化されてますが、要はサビ(ドロップ)でいかに盛り上がって踊れるかがポイントになります。

 

 かく言う僕も大盛り上がりで踊ってるワケですが、EDMと出会ったのは一年ほど前なので、まだまだ初心者の部類と言えるでしょう。そんな僕がEDMを偉そうに語ると専門の方やベテランDJの皆さんに怒られると思うのですが、ここはあえて「ポップス上がりのEDMファン」という視点で書いていますので、僕と同じようにポップスからEDMに入っていく人達の参考になれば嬉しいです。

 

 一年ほど前にEDMと出会って衝撃を受け、あまりのカッコ良さに悔しくて悔しくて仕方なくなり、自分もそういったEDMを作りたい!と思うようになりました。既発曲のリミックスという形で十数曲くらい習作を作り、去年の秋くらいからオリジナル曲を作りました。朝起きたらまず布団の中でスマホで新曲チェック、気に入った曲があったらダウンロードしてスタジオで試聴、耳コピ、音作りの研究……。この一年はそんな毎日でした。恥ずかしながら、長年音楽に携わる仕事をしてるにも関わらず、こんなに音楽を買ったり聴いたりするのは初めてでした。子供の頃から親しんできて泣いたり勇気をもらったりしてきた音楽ですが、今が一番胸を熱くしているかもしれません。言っておきますが僕はもう四十代なんです(笑)!なんで今までこれくらい情熱を持てなかったのか若干の後悔と反省……いや、情熱はあったはずなんですが、今はそれを超えているという……。それくらいEDMってスゴイんです。

 

 おかげさまで、完成したEDMオリジナル曲を海外のレーベルに送ったところ、ドイツとスペインのレーベルからリリースオファーを頂きました。既に3曲発売中なのですが、moraでもリリースされることが決定したようなので、発売されたらまたこのコラムでもご紹介したいと思います。

 

 最後に「EDMとハイレゾ」について。今やDJもデータ化の時代で、レコードはおろかCDすら回さずデータを再生するだけというDJが多くなってきました。そこで気になるのが、「じゃあハイレゾがいいんじゃない?」ということです。しかし話を聞いてみると、世界のトップDJでもまだ16bit、44.1khzのデータを使ってる人が多いようです。再生機の普及の問題があるのでしょうが、フェスなどの大きなイベントでは機材持ち込みが主流ですから、将来的には間違いなく24bit、48khz、もしくはそれ以上のハイレゾになってゆくでしょう。

 

 というか、「トップDJ達は既にみんなハイレゾでやってんじゃないの?」と僕は疑問を抱いているのです。以前、ハイレゾの試聴会に参加した時、24bitと16bitの音の違いにビックリしまくった経験があるんですが、「これだけ音が違うのにトップDJ達がわざわざ16bitにダウンコンバートするワケが無い」と思うんです。データ容量の違いは、そのまま音の上下左右の広がり、奥行きに現れ、同じ音量でも16bitより24bitの方がはるかに大きく、そしてダイナミックに聴こえます。大きなフェスなどでトップDJの流す曲に触れると、ものすごい音の広がりとダイナミクスで「24bitなんじゃないの?」と思うんです。でもこれネットで調べても出てこないんですよ、残念ながら……。「果たしてトップDJ達はハイレゾを駆使しているのかどうか!?」

 

 まあいずれ明らかになってゆくとは思いますが、ハイレゾの利点がもっともっと世の中に広まり、このコラムでもハイレゾのEDMを発信できるようになったら良いですね♪

 

 数年後……とかじゃなくて! 今すぐ(笑)!

 

 


 

【pal@pop プロフィール】

作詞・作曲・編曲・演奏、MIX、マスタリングなど全てを自身で手掛ける。エレクトロを基調とした繊細かつハイブリッドなサウンドメイキングと深大な「ことば」に対する愛情を武器に日本語の響きにこだわった独特のグルーブ感、浮遊感のある楽曲を生み出す。pal@pop名義のプロデュースワークと、高野健一名義のシンガーとしての活動を、平行して精力的に行う。手がけたアーティストはゴスペラーズ、ノースリーブス、HALCALI、RSP、Tiara、牧野由依他多数。CX「とくダネ!」「Mr.サンデー」など多くの番組テーマソングも手掛ける。

 

高野健一 / pal@pop 公式サイト

 


 

pal@pop「ハイレゾ時代のDTDM」バックナンバーはこちらから

 
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コメント(1)


えー、いつも楽しみに読んでおります。
僕はハイレゾは安ウォークマンでお茶を濁しつつ、今さらタンテ2台揃えて
Chappieの12インチを普通の値段で買ったりしています(笑)
もちろん、IDLMさんとか原曲知りませんけど買ってます

確かにトップクラスのDJさんほどいい音を出してる気がします。
音質の良さもDJの技量のうちなのかなと。(単純に人が多ければ音は変わりますが…)
僕もまずはいい音を出せるようになる所から始めてみようかと。



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